ポルトガルの世界遺産ガイド > 国境守備隊駐屯都市エルヴァスとその防衛施設群

国境守備隊駐屯都市エルヴァスとその防衛施設群(世界遺産登録:2012年)

国境守備隊駐屯都市エルヴァスとその防衛施設群はポルトガルの最も新しい世界遺産の一つで、スペイン国境に近いエルヴァスという町にあります。

エルヴァスは、中世初期からスペインとポルトガルの間で争奪戦を繰り広げた歴史があり、17世紀から19世紀に要塞が次々に建てられました。

エルヴァスは、1166年にカスティーリャ王国の支配下に置かれました。

そして、1226年に一度ポルトガルに復帰したのですが、結局18世紀頃までエルヴァスは常に争奪戦の渦中にありました。

1712年以降はポルトガル領土になっています。

町には、南部にサンタ・ルジア要塞、北部にグラサ要塞があり、その形は星形で、航空写真で見ると実にユニークです。

旧市街地は城壁で囲まれており、これらを次々に建てたことで近世以降町は守られてきました。

世界遺産を構成するのは、これらの要塞群及び城壁と、アモレイラ水道橋、コンソラサオン教会とアスンサオン教会、エルヴァス城、そして歴史地区です。

要塞の中には家々が立ち並び、外は牧草地帯で、要塞の内と外では全く違った光景が広がっています。

現在、エルヴァスを訪れると、見どころが沢山あるので飽きることはありません。

イベリア半島で最長の長さを持つアモレイラ水道橋や古代ローマの要塞跡に築かれたエルヴァス城、そして歴史地区の美しい街並みなど、観光客を魅了するスポットが溢れています。